水産業とその関連業界への絶え間ざる製品供給は、東北資材工業の大きな柱のひとつに上げられます。世界有数の漁場といわれる三陸沖を間近に控えた東北は、それだけの多くの漁獲高を誇り、必然的に魚箱のニーズも高いものがあります。水揚げ後のせりから各地の店頭に並ぶまで、流通のあらゆる過程で、いまや発泡スチロール製魚箱は欠かすことのできない存在。機能的にも、鮮度の維持、形状性、耐久性、柔軟性など、多岐にわたって求められています。
東北資材工業では八戸、久慈、宮古、山田、大船渡、気仙沼、志津川、女川、石巻、塩釜など、三陸海岸に位置する主要な港町に営業所を設置。600アイテム以上といわれる多種多様な魚箱を、通年、タイムリーに供給する体制を整えています。
アイスボックスに代表される発泡スチロール製の果実箱は、出荷作業をはじめ、消費地に至る流通過程において無くてはならない存在です。その総需要は、リンゴの産地・津軽だけでも、年間1200万ケースに達するほど。全農産品に換算すれば、そのニーズは計り知れないものがあります。
しかも、コールドチェーン(低温流通ネットワーク)の発達により、農産品の多くは遠距離輸送の対応が求められ、1965年以降は特に、発泡スチロールが急速に普及しました。その背景には、高い断熱性や鮮度保持機能、コストパフォーマンス、しかも軽量で高積みにも耐え、強度にも優れた発泡スチロールの数々のメリットの評価があることを見逃せません。
果実箱にとどまらず、さまざまな野菜や茸類など、いまもその用途は、年々急速に拡大する方向で進んでいるのは周知の事実です。東北資材工業は、先進の技術と万全の供給体制で物流システムの高度化にも大きく貢献しています。
少量多様化が進む家電製品や食品容器、その他エレクトロニクス分野の現場やバイオの分野など、意外と思われるような分野でも、多彩な特性を持つ発泡スチロールの用途は拡がっています。
東北資材工業では、全く新しい発泡スチロール製品を供給していくために、既成の概念にとらわれることのない幅広い新用途・新技術の開発にも挑戦。なかでも、最新の技術と設備を駆使した真空成型品は、その特性を生かした新工法の開発にも余念がありません。
発泡スチロールの新しい価値を創造し、その用途をひとつひとつ開拓してきたなかで蓄積したノウハウこそが、さらに多様化するニーズに応え、新たなニーズをも掘り起こしているのです。
電子パーツや家電製品は、時代と共にますますその精密度を増し、輸送時における落下、破損、狂いなどの保障対策は、欠かすことのできない重要な課題となっています。東北資材工業では、あらゆる品種、大きさの緩衝材をラインナップ。コストパフォーマンスの高い製品群で流通過程における、ユーザー間の信頼性の構築にも貢献しています。